犬の手作りご飯に必要な栄養素と必要量【完全版】

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food手作り犬ご飯
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愛犬のご飯を手作り食に切り替える、または取り入れようとされている方向けに、基本的な必要量算出式をお伝えさせていただきます。
このページでお伝えさせていただく計算式は、腎臓病などにかかっていない、健康な成犬、老犬が対象です。

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一日に必要なタンパク質の計算方法

愛犬の体重×4.8~5.5という式が基本の計算式になります。
愛犬の活動量、年齢、体調に合わせて上記の範囲で×数値を変えていきます。

分かりやすいように例えると

老犬で、体力が落ちてきて、排泄、食事以外寝たきりで活動量がほとんどない子は、最低限必要なタンパク質量である4.8を体重に掛けます。

・老犬でも体力はあり活動量も比較的ある子、又、成犬で活動量が標準レベルの子は、あいだの5.1~5.2を体重に掛けます。

・老犬、成犬で活動量がかなり多い子は、最大の5.5を掛けます。

もう少し理解しやすいように、筆者の愛犬まろんの必要量を計算してみます。
まろんは体重2.3㎏、散歩は一日トータルで1時間半~2時間、家でも活発に動き回り、活動量はかなり多いので、最大の5.5を掛けています。

2.3×5.5=12.65gなので、1日に必要なタンパク質量は12~13gを目安に与えています。

一日に必要なエネルギー量の計算方法

まず一日に必要なエネルギー要求量の事を【DER】といいます。

そして、生きていく上でこれだけは必要という最低限必要なエネルギーの事を、
安静時エネルギー要求量【RER】といいます。

RERの詳しい解説

食事、排尿排便など普通にしているものの活動量がほとんど無い状態で必要なエネルギー量の事

まずこの二つを頭に入れましょう。

では、本題のエネルギー算出式をお伝えします。
愛犬の一日に必要エネルギー量【DER】=
安静時エネルギー要求量【RER】×活動係数です。

なのでまずは、【RER】を算出します。

1.体重×体重×体重=○を計算します。
2.〇が電卓に表示された状態で√(ルート)を二回押し、70を掛けます。

愛犬まろんで計算してみると、
2.3×2.3×2.3=12.167
12.167√√×70=130.73561 になるので、2.3㎏のまろんの生きていく上で一日に最低限必要なエネルギー量は130カロリーということがわかりますね。

一度同じように計算してみてください。

そこで、√√をおしてもしエラーになる場合は、体重×体重×体重を算出してから一度全てクリアし、√√を12.167の最初にして×70をして、計算してみてください。

要するに、2.3×2.3×2.3=12.167
√√12.167×70をしていただければ、同じく130.73561…になると思います。

そして【RER】を算出したら、次は愛犬の活動係数を下記から把握してください。

1.現状維持=1.0~1.8
2.避妊、去勢していない=1.6
3.避妊、去勢している=1.4
4.活動量が少ない、又は肥満傾向=1

愛犬の活動係数が把握出来たら、次に【RER】×活動係数を算出してください。

まろんで算出してみると、
【RER130】×1.6=208になります。
なので毎日大体200カロリーを目安にすればいいということです。

ですが、これだけのカロリーを摂取させようと思うとかなり多くの脂質や糖質を与えなくてはなりません。

タンパク質量は多すぎると臓器に負担をかけ、少なすぎても負担をかけるので、目安量から極度にずれるのはよくありませんが、カロリーに関しては、そこまで気にする必要はありません。

愛犬まろんも日々150カロリーくらいしか摂取していないことがほとんどです。

そして時々カロリーオーバーすることもあります、誕生日などのイベントがあると…。
要するにカロリーに関してはそれくらいの意識で問題ないということです。

経験上、毎日【DER】で算出した必要カロリーを与えるように意識するよりも、最低限必要なカロリーである【RER】の必要量を把握しそれを下回ることのないように気を付けるほうがいいですよ。

一日に必要なカルシウムの摂取量

手作りご飯を食べている愛犬にありがちなのがカルシウム不足。
犬は人間よりも、かなりのカルシウムを必要とすることはよく知られていますね。

では、実際どのくらい必要なのかというと。
体重1㎏につき、約100㎎~242㎎のカルシウムが必要になります。年齢や持病のありなしによっても変わってきます。

そのカルシウム補給源で一番おすすめなのが手羽先の先です。

 

まろんにもほぼ毎日1~2本あげています。

(ちなみにまろんには、この手羽先の先は毎日の必要タンパク質、カロリーとしては計算に入れておらず、あくまでまでもカルシウム、コラーゲンなどの栄養素の摂取を目的として取り入れています)。

鶏骨は危険だと広すぎるくらいに認知されていますが、与え方を間違えなければ、ほかに類を見ないほど犬の体に合った栄養補給ができる食材です。

手羽先の先の効能・作り方・与える量についてはコチラをご覧いただければと思います。

上記でも紹介させていただいていますが、下記の家電で鶏骨を煮込むと、本来硬くてさけると尖るから危険といわれている鶏の骨が信じられないほど柔らかく、手でつぶせるほどになります。

 

下記の動画は、最近記事にさせていただいた愛犬の病気予防に効くボーンブロスの作り方
で、24時間煮込んだ際の手羽元の骨。これを見たら衝撃が走ることでしょう。

どうでしょうか?手羽元の骨がここまでに柔らかくなるということは、手羽先の先ならもっと短時間で手でつぶせるまでになりますよ。

危ないから絶対にあげてはいけない!といわれていて、その鶏骨を与える飼い主は頭がおかしいとよく聞きますが、おかしいのはそんな事をなんの根拠もなく鵜呑みにし、その素晴らしい効能を見ようともせず、ためしもしないで謙遜するあなたの頭です。

鶏の骨には愛犬が必要としている、健康を維持する上で大切な栄養素がふくまれています
与え方を間違えなければ、とても有益な栄養補給源です。

今まで怖いからと謙遜してきた飼い主さんは、上記のスロークッカーを使用して粉々にしてからあげてみてください。

おそらく今まで見たことがないくらいに瞳をキラキラさせ、がっつく愛犬の姿が見れるでしょう。
フードの食いつきが悪く食べムラがある子でも、この手羽先の先をまぜてあげることで、今までが嘘のようという体験をされる飼い主さんが多いと思います。

一日に必要な亜鉛の摂取量

手作りご飯を食べている愛犬に多いのが、亜鉛不足です。

手作り食を作るうえで気を付けることとして有名で、必要量なども調べればすぐにわかるような栄養素が上記で紹介させていただいたタンパク質、カロリー、カルシウムです。

ですが、これから紹介させていただく栄養素に関しては、調べてもなかなか出てこないことが多いです。

その結果、健康維持に摂取するべき栄養素が摂取できずに、体調を崩してしまう愛犬たちも多く、栄養素の計算の心配のないドッグフードに結局戻してしまう方がとても多いです。

知らない方が多いですが、実は亜鉛は意識するべき大切な栄養素なんですよ。

体重1㎏につき0.9㎎の亜鉛が必要といわれています。

筆者の愛犬まろん体重2.3㎏で例えると、0.9×2.3=2.07㎎。
なので亜鉛は一日に約2.0㎎程度摂取させるのが理想的です。

では、実際に何をとりいれたらいいのかと思われるかもしれませんが、それは普段取り入れる食材にもよって違ってきます。

例えば、2.3㎏のまろんのタンパク質要求量は、約12グラム。
それを鶏むね肉(皮なし)で補う場合、生の状態での重量が約55g必要です。
そして上記に含まれる亜鉛の量は約、0.39㎎です。

ちなみに12gのタンパク質量を鹿肉で補う場合でも約55g必要ですが、鹿肉55gに含まれる亜鉛の量は、約6倍の1.7㎎です。

で12gのタンパク質を補う場合も、約55g必要ですが、鮭55gに含まれる亜鉛の量は、約0.28㎎です。

牛肉(もも)で12gのタンパク質を補う場合は、約60g必要ですが、牛肉60gに含まれる亜鉛の量は2.26㎎になります。

なのでまろんで例えると鹿肉や、牛肉がメインの時には亜鉛は足りていると言えますが、魚や鶏肉がメインの時には、意識して取り入れてあげることが大切ですが…。

そう毎日きっちり計算し、作るんでは疲れてしまいます。
はい、わたしがそうでした。

犬ご飯について勉強し始めたころはまだよかったものの、念入りに、深く追求していくと本当は何が正しくて何が間違いなのかで混乱し、いつも悩んでいました。

本当に有益な情報を見抜く知識も全くなかったので、一つ一つの情報に対し悩んでは、対策を考え実行すれば体調を崩したりすることも多く…正直本当に地獄のような日々でした。

でもある時、気づいたんです。
いつものように必要栄養素が摂取できるよう食材一つ一つの栄養素をきっちり計算し、悩みながら犬ご飯を作っているとき。

ふと、愛犬まろんのほうを見ると、なぜなのかとても悲しそうな表情でわたしをみていました。心配しているような申し訳なさそうな瞳で。

その時にこのままではいけないと気が付いたんです。

いくら愛犬のためといっても、飼い主が必要以上に無理をしながら、ストレスを感じながら作るご飯は、美味しくない!

そしてそのストレスが愛犬に伝わり悪循環にもなりかねないので、適度に意識してあげることが大切かなと現在は思っています。

少なくとも適切なタンパク質量、適度なカロリー、必要カルシウム量を意識して与える手作りごはんは、どんなドッグフードより、どんな薬よりも最高なんですから。

なので時間に余裕のある時で亜鉛の量が少ない食材をメインにする日には、亜鉛の含有量が多い食材をプラスしてあげたりしていますが、余裕のないときには気にしなくて大丈夫です。

全く気にしなくてもいいとは言えませんが。
色々な食材を使用して犬ご飯を作っている場合はそこそこの意識でいてください。

亜鉛含有量の少ない鶏肉や魚をメインに上げることが多い愛犬には、一週間に2日ほど亜鉛の量が多い食材をあげるのがおすすめです。

その際にとてもオススメの食材が牡蠣になります。
牡蠣20gの亜鉛含有量は、なんと2.64㎎。

なので亜鉛含有量が少ないご飯を日常的にあげている場合は、週に2度、愛犬の亜鉛不足を防ぐために、牡蠣を取り入れてあげるのもいいですよ。

一日に必要なヨウ素の摂取量

体重1㎏につき、15㎍(マイクログラム)が必要とされ、授乳中の母犬や運動量が並外れて多い犬は倍量が必要になります

2.3㎏の愛犬まろんで例えると、1日に必要なヨウ素は34.5㎍ということですね。

一日に必要な塩分(ナトリウム)摂取量

体重1㎏につき約50㎎のナトリウムが必要になります。

まろん
まろん

2.3㎏のボクだと、1日に115㎎のナトリウムが必要ということだね!

 

ナトリウムと塩分量

塩1gのナトリウム量は、393㎎。
塩0.1gのナトリウム量は約39㎎。
2.3㎏のまろんに必要なナトリウム量は113㎎なので、一日約0.25g~約0.3gの塩が必要ということです。

 

 

犬に塩分を与えてはいけないと大変危険なことを言っている無知な発信者もいますが、命に係わる危険性がかなりありますよ。
完全に一切の塩分(ナトリウム)が摂取されない場合、心臓が止まります。

ドッグフードにも塩は含まれていますのでドッグフードを与えている子には、塩は追加する必要は殆どありません。

ですが、手作り食や断食を行う場合には、塩をプラスしてあげないと危険です。

ただ、これだけのナトリウムをすべて塩で補うのは危険です。
なぜなら使用する食材にも、ナトリウムは含まれているからです

 

まろん
まろん

きったない字で申し訳ないですが…参考までに

Dog rice nutrients

わたしの場合、基本あさは一か月分まとめて作って冷凍保存する作り置きごはん。夜は毎食作っていますが、1食ごとのナトリウム量が50~60㎎になるように計算して作っています。

たまに手抜きごはんで塩分量が極度に少ないときには、哺乳類の体液に最も近いミネラルバランスの海塩で補っています精製塩など絶対にやめてくださいね…。

 

無理をせず、愛犬の健康維持に最低限必要な栄養素を把握し適度に取り入れた手作りごはんをあげていけば、今以上に元気活発になり、芯から健康になっていくことは目にみえています。

犬にとってあたりまえといわれているドッグフード。
わたしは、ドッグフードを人間でたとえるとしたらジャンクフードでとおもっています。

そう言ってしまうほどに安全性を意識せずに選び、日常的に与えている場合は、危険だという意識をもっていただきたい。

もちろん犬の食べるものに誰よりも厳しいわたしが、本当にオススメできるドッグフードはありますが、中には添加物の塊を食べているとも言えるくらいに最悪で、悪質なドッグフードがまだまだありふれています。

その不確かな安全性に少しでも疑問をもたれた飼い主さん、治らないといわれた愛犬の持病を改善させたい飼い主さんは、今すぐにはじめてください

その際に分からないこと、不安な事があれば、どんなことでも構いませんのでお問い合わせくだされば、できる限り力にならせていただきます。では。

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